2012年10月3日水曜日

メコンの国:カンボジアの光と影

Killing Field の遺骨
トゥール・スレン博物館

トゥール・スレン博物館
地雷博物館
プノンペンの結婚式
ハネムーン・カー
乗り合いバス
ピックアップトラック 
プノンペン・セントラルマーケット
トレンサップ湖の行商ボート
トレンサップ川のスピードボート

ボートから見たトレンサップ川
1998年毛沢東主義に傾倒してたポル・ポトの死亡、ポル・ポト派解体まで内乱状態にあったカンボジア。それまでの間に文化大革命を模した国民大量虐殺で医者や教師など知的職業従事者を始めとして、国を再建するリーダー層の圧倒的不足で経済的はおろか精神的にも疲弊している様に思える。
トゥーレ・スレン博物館は、その負の財産を記憶する場所である。
もとは高校だった建物を虐殺の収容所として使われた。2万人以上が収容され解放されたときには6人の生存者しかいなかったようだ。本当に普通の高校に鉄条網や独房を設けて、校庭の鉄棒などに人を吊したりしていたようだ。収容された時の一人一人の写真が大量に教室に展示されているが、どの写真も恐怖や怒りなどを見せることなく、ただ虚無に包まれた感情のない視線で写されている。理不尽な運命に抗う意志や気力も奪われてしまう恐ろしさ。そうしないと精神の平衡が保てないとでも言うのか、ただ生きるだけの存在だったことを訴えてくる視線の数々を、是非全ての人に浴びて人間の恐ろしさ、狂気を感じ取って欲しい。
私は霊感などないが、あそこは妙に空気が湿った密度をもってまとわりついてくる。

生き残った人たちの表情は、まだ十分に明るいと言えないかも知れないが、それでも行き交うトラックの上から手を振ったり、市場にはそれなりに活気があり笑顔を見ることが出来る。
博物館からの帰り道、運良く結婚式を見かけた。
心にまとわりついた見えない何かを洗い流してもらう気分で見学する。
日本人の感覚だと許されない事かもしれないが、幸せそうな笑顔に心が洗われる。
この新郎新婦は、この町が解放された時、少年少女で知った者がトゥーレ・スレン収容所にいたかもしれない。もう少し解放が遅れたら彼らは、この場の主役になることが出来なかったかもしれない。そう思うと全ての人の分まで将来ずっとお幸せにと心から祈りたくなる。

何年かして再びこの国を訪れたとき、戦禍を覆い隠す程手放しの笑顔に出逢えますように。




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